軟水と硬水の違いについて解説

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人間も動物も植物も、すべての生き物が水を必要とします。どんな生き物にとっても水は生きていくうえで必要不可欠な要素です。

そんな水には大きく分けて「軟水」と「硬水」の二つが存在します。

今回はそんな2種類の水の違いについて解説していきます。

違いはズバリ「水の硬度」

硬水と軟水の違いはズバリ「硬度」です。

硬度とは水の中に含まれるミネラル量のことで、含まれるミネラル成分が少ないと軟水、多いと硬水になります。

水1リットル中に溶けているカルシウムとマグネシウムの合計を数値化したもので、WHO・世界保健機構の基準では硬度120mg/l未満が軟水、120mg/l以上が硬水とされています。

日本では一般的に硬度100以下の水を軟水、それ以上を硬水と分類しています。(アメリカ式)

軟水の特徴

軟水の特徴
  • 味に癖がなく飲みやすい
  • お茶やコーヒーを淹れるのに適している
  • 和食などに最適
  • 髪や肌に優しい

特にお米を炊いたり出汁を取ったりする場合は、クセの少ない軟水がおすすめです。

日本では軟水が主流

国内で販売されている飲料水のほとんどが軟水です。そのため軟水のほうが日本人の体質に合ってるといえるでしょう。

また、日本の水道水の硬度は50~60mg/lに保たれており、定期的に200種類以上の検査が行われています。

このように世界トップクラスの衛生管理がされた水道水が国内の98%をカバーしている日本は世界的に見ても恵まれており、実は、水道水を安心に飲むことができるのは当たり前ではないのです。

硬水の特徴

硬水の特徴
  • ミネラルの補給ができる
  • 洋風の煮込み料理に最適
  • 味に癖を感じることがある

ミネラルによる健康効果

硬水のメリットはなんといっても「ミネラルが豊富」な点です。

ミネラルは骨や歯の形成、細胞の働きをサポートする役割を担っており、現代人に不足しがちなミネラルを補うことで、健康上の様々なメリットを期待することができます。

ミネラルには血液をさらさらにする効果があると言われており、動脈硬化の予防や心筋梗塞や脳梗塞のリスク減少が期待できます。

加えて、ミネラルの中に含まれているマグネシウムは腸の動きを活発化する作用があるため、便秘解消に良い効果があります。

しかし、飲み過ぎるとお腹が緩くなってしまうことがあるため注意が必要です。

しっかりとした飲みごたえ

在宅ワークになって間食が増えてしまった人は、飲みごたえのある硬水を飲むことで、空腹ではないけれど何か食べたい気持ちを紛らわせることができます。

硬水のデメリット

体を洗うのに適していない

硬水で髪や体を洗うと、肌がつっぱったり髪がパサパサしたりすることがあります。

海外旅行に行くと、髪がキシキシ・ゴワゴワになってしまったという経験はないでしょうか。

これは海辺で遊んだ時などと同様に、硬水に含まれるミネラルが原因です。

独特の風味がある

硬水に含まれるマグネシウムは独特の風味や香りを持っている場合があります。

そのため、和食等の素材の味を活かす料理には向きません。

また、水の硬度はコーヒーや紅茶・お茶の風味にも影響を与えるので、繊細な香りを楽しむ紅茶やお茶には向かない場合があります。

海外では硬水が主流

水の硬度は採水地の土壌や地盤・川の地理的特徴によって決まり、日本では軟水が主流ですが、外国の水が必ずしも硬水というわけではありません。

ヨーロッパの水は硬水が主流で、アメリカでは地域によって異なり、ニューヨークは軟水、ラスベガスは硬水だそうです。

日本でよく販売されている海外の水

 ・ボルヴィック (Volvic):軟水

 ・クリスタルガイザー(Crystal Geyser):軟水

 ・エビアン (Evian):硬水

 ・ペリエ(Perrier):硬水

 ・ヴィッテル (Vittel):硬水

 ・コントレックス(Contrex):強い硬水 

また、日本で販売されている水の多くは殺菌・消毒がされていますが、殺菌の為加熱すると水の中の成分が変わってしまいます。

本来その水が持つミネラル等の栄養素がなくなってしまうことがあるため、海外では逆に殺菌しないことが義務付けられているところもあります。

まとめ

軟水は味に癖がない為飲みやすく、肌に優しく料理にも使いやすいのが特徴です。また、国内で販売されている水の多くが軟水であり日本において主流の水です。

一方硬水は独特の風味があるものの、軟水では補うことができないミネラルを摂取することができ、動脈硬化や心筋梗塞の予防など様々な健康上の効果を期待できます。

水の硬度はその土地の食文化と密接に関連しています。

軟水と硬水はそれぞれに特徴があり、両者を使い分けることで普段の料理をよりおいしくすることも可能です。特徴をしっかりと把握し、それぞれの適した用途にうまく取り入れていきましょう。

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